Q8: |
双眼鏡に付けるフィルターで、前に付けるのと、後ろに付けるのとがあって、どちらがいか迷っているんですが・・・。 |
| A8: | NDフィルター(減光フィルター)のことですね。部分食を観察するときにはまだ太陽がまぶしいので、光を弱めるフィルターを使う必要があります。このとき、太陽の色が不自然にならないためには、減光する波長がN(ニュートラル)で、一定のD(濃さ)を持ったフィルターを使います。これがNDフィルターです。
![]() NDフィルターにはいろいろの濃さのものがありますが、部分食の観察にはD4(1/10000に減光)かD5(1/100000に減光)のものがよいでしょう。ここで注意しなくてはいけない点を一つ。見かけは太陽を見るのに十分濃いフィルターでも、中には赤外線をたくさん通してしまうものがあります。このようなフィルターを長時間使っていると、目の細胞が回復不能なダメージを受けることがあります。黒い下敷きや現像済みのカラーフィルムなど、色素で色をつけたものがこれにあたります。太陽観測用として市販されているものにも、赤外線の透過率が明記されていないものがありますから、そういったものは使わないという注意が必要です。(写真撮影なら、気にしなくても大丈夫です。逆に言うと、写真用フィルターを肉眼に使うのは危険な場合もあります) ![]() 部分食を観察するときには、可視光線・赤外線・紫外線の透過率がきちんと明記された、安全なフィルターを使いようにしましょう。望遠鏡販売店などで入手できないときには、小学校や中学校の理科の先生に頼んで、教材屋さんを紹介してもらうと良いでしょう。教材用に安全なフィルターを扱っているはずです。 さて、前に付けるか後ろに付けるか、ということですが、安全性を考えるなら前に付けるものを勧めます。双眼鏡程度のものでも、レンズで集められた太陽光線はかなりの熱を出します。後ろにフィルターを付けると、その熱で割れてしまう危険があるのです。その点、前なら安心して観察できます。 |